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プロジェクト型学習の講師は「相関図支援」が仕事?

先日は4月から新たに非常勤講師として科目を受け持つことになった大学での新任者研修?を受けてきました。行ってみてびっくりしたのは新任者といってもみなさまビックネームの方々でやばいなーと思いつつ、自分にとっても学びになりそうです。
授業自体はいわゆるプロジェクト型の授業でグループで企業からの課題に応え提案するというものですが、特徴としてはSA(Student Assistant)さんも頼れる存在としてクラスに付き、中心となって進んでいくというものです。
その場でも我々新任者から出た質問として、講師は「どこを見るのか?」「どこまでコミットするのか?」というものがありました。受講生を見るのか?SAの成長を見るのか?またプロジェクトのクオリティ、順位なのか?それぞれの成長なのか?指導の範疇は?といった質問です。
もちろんコース担当者からは丁寧に説明があり、あぁなるほどと思うことができました。個人的にネーミングするとそれは「相関図支援」かなと。
発想のもとは全然違う領域ですが、東園子(2010)「妄想の共同体――「やおい」コミュニティにおける恋愛コードの機能」です。東はその中で、腐女子は世界観など「物語消費」(大塚英志)でもなくキャラクターの一つ一つの要素を組み合わせる「データベース消費」(東浩紀)でもなく関係性に注目した「相関図消費」をしていると指摘しました。
つまり、企業課題・プロジェクト全体の進捗やそこでのアウトプットのパフォーマンスを上げる支援(物語支援?)でもなく、1人1人への支援(データベース支援)というわけでもなく、SAさんをはじめ受講生を含めた相関図を丁寧に見つつ、それを良きものにしようと支援することが講師の仕事なのかなと。
もちろん始まってみないと何とも言えない部分もありますが、そんなことを思いながら帰路につきました。いずれにせよ4月にお会いできるのを楽しみにしています!