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PBLの提案はラブレターであり挑戦状でもある

企業への提案に対するフィードバックで意識したこと

前期でのプロジェクト授業は、実践女子大学では1年生向け「フューチャースキル実践」、2年生向け「実践プロジェクト」、立教大学では1年生向け「BL(Business Leadership)0」を担当させていただきました。いずれもサッポロ不動産開発、JAL、BEAMSなどクライアント企業からの課題に対してチームで提案を作り上げてプレゼンを行うものです。ご協力いただいた企業、社員の皆様、本当にありがとうございました。

企業からの課題をどれだけジブンゴト(自分の関わりのあるもの)に引きつけつつ、ロジックやデータを用いて納得、共感してもらうか、ということがポイントになったかと思います。担当したクラスのどのグループもさまざまな紆余曲折、悲喜こもごもがあり成長を感じることができました。

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今年度、個人的に学生へのフィードバックなどで意識したのは企業への提案は「半分はラブレター、半分は挑戦状」にする、ということです。出される課題は企業にとっても「正解」がないものです。そのため、その企業を調べる(好きになる)ことを通して、「その企業が、こういうことをしたらいいな」と思えるものを、自分たちなりにつくって提案する。そういった意味で「ラブレター」であって欲しいと思います。そのため「それって提案して受け入れられたらぜひ自分たちがやりたいって手を上げるものなの?」といったフィードバックは多くしたかと思います。

一方で、忙しい中、時間を取って発表を聞いたり、コメントしているのはおそらく学生(若者)たちが自分たちの企業、ブランド、課題をどう捉えて、どのように解釈して、解決しようとするのか?何を問題だと思っているのか?を聞きたいと思っているのではないでしょうか。そういった意味では、少なくとも企業が自分たちでは考えつかなかった、気づかなかった、考え・気づいていたけど踏み込めていなかったところを提案することに意味があります。そういった意味では、企業に対して気づいていましたか?考えていましたか?臆していませんか?を問いかける「挑戦状」でもある必要があると思います。「それってみんなが提案しなくても企業が自分で分かってること、できちゃうことなんじゃないの?」というフィードバックなどを意識しました。

こうした「ラブレター」でもあり「挑戦状」でもある提案をつくることによって、単に調べたこと、思いつきを発表することを避けられるのではないかなと。とかくPBLでは企業の方が課題を出す、聞く、評価する、ことが軸にはあると思いますし、それをどのように運営するか、が授業設計の中心になっています。次のステップとしては、こうした課題を出す・聞く・評価する社員にとっても意味のあることにしていくためにどうするべきか?を考えることにあると思います。

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