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未来を考えるためにフィクションと歴史を学ぶ

先日は入学前の高校生を対象にした入学前教育PBL「waku-gaku」のプレゼンテーションでした。1月7日についてはこちら。参加いただいた高校生のみなさん、2週間という短い時間の中でプレゼンテーションまで本当にお疲れ様でした。大学ではこういった学びの舞台があるということを少しでも体験できたのであれば、企画者として嬉しい限りです。

今回はH.I.S.さまをクライアントに迎え、「10年後に世界が面白いと思えるH.I.S.渋谷店の取り組むを提案せよ」という課題に取り組みましたが、高校生たちのプレゼンテーションを見ていて「それはもうあるんじゃない?」「結構、荒唐無稽な感じですが…なぜそうなるんでしょうか?」というのもありました。これらは課題の中にあった「10年後」というのに結構苦労していたように思えます。

こうした未来について考えて提案する「未来系の課題」ことはPBLやゼミに持ち込まれる案件でも結構見かけますが、それを考えるときのコツというか、個人的には大事にしてほしい姿勢は2つあると思います。

一つは「フィクションの作り方」を真似ることです。以前紹介した設定考証の記事でも指摘されていますが、フィクションをリアリティあるものに見せるのは細かなところまで「事実」や「データ」をきちんと探してきて、見せることが重要になってきます。PBLでの提案も、往々にして事実やデータを説明するだけ、あるいは事実やデータなしに「こうなったらいいな」を示すのが多いのではないでしょうか。事実・データを示す・説明するだけではなく、そこから「ありうる」と感じてもらえるようにストーリーを組み立てることがポイントかと思います。

もう一つは「歴史的思考」です。高校までの歴史って年号や事件、人名を覚えるものというイメージが強いと思います。でも教科書をよく読むと、なぜこういったことになったのか?政治的、経済的、文化的な背景や国内・海外事情が影響しているということが書いてありますし、そうしたことを丁寧に考えていくのが歴史を/から学ぶということなのではないでしょうか。企業への提案に歴史を活かすというのは昔を振り返ることではありません。こうした複数の背景や要因などを丁寧に見ていく思考そのものが重要になってくるのかなと思います。(※「歴史的思考」に関しては池尻・山内(2012)が5種類に分けてますね。このうち2: 歴史的文脈を理解する力、3: 歴史的な変化を因果的に理由づける力、5: 歴史を現代に転移させる思考力、あたりが今回と関係しそうかなと。)

今回はフィクションと歴史という一見、ビジネスやPBLと関係ないようなところが実は結びついていたり、大事になんじゃないかという話でした。