今年度ゼミで進めてきた「Reflection Theater」(前記事)ですが、この度、複合施設「100banch」のプロジェクトのひとつに採用されました。
「100banch」は「2018年にパナソニックが創業100周年を迎えることを機に構想がスタート、これからの時代を担う若い世代とともに、次の100年につながる新しい価値の創造に取り組むための施設」で、さまざまなプロジェクトが進行しています。足を踏み入れると、ふんどしや昆虫食などまさしくコンセプトにあるように「100個のプロジェクトがうごめく実験区」という雰囲気がたっぷりです。(100banchのビジョン)
100日間という期間の中でReflection Theaterがつくり出そうとしている価値は「街に新たな価値をインストールする」ためのワークショップを開発することです。今回はReflection Theater、つまり「演劇」をテーマとしています。そのため、吉見俊哉『都市のドラマトゥルギー』で言われている舞台、身体、まなざしなどはそれを考えるための良いアプローチになると思っています。その中には、渋谷は「まなざしの快楽」の街として描かれていますが、それを踏まえつつ、現在はどうなのか?そしてそれを活用したり、改変したりするために自分たちがどのようにコミットできるか…などなど考えることは多いですが。
ワークショップはとかくイベント的=一時的なものに捉えられることが多く、またそれがあながち間違いでもありません。今回チャレンジしたいのは、そうしたワークショップをひとつの「プラットフォーム」として成立させること。そして、それをどうすれば街にインストールされるのか?を探ることです。つまり、自分たちがいなくなってもそれが街に根付くためには何が必要なのか?を探るプロジェクトです。そういった意味で「オリジナルだけど誰もが変更を加えながら使える」という強靭な?柔軟な?プラットフォームをどうつくるかがポイントだし、そのあたりをまだうまく可視化できていないなぁと。
ひとまず、ワークショップでどのようなコンテンツをするのかというデザインだけではなく、ワークショップを街にどのように位置づけるか、を考え、実装していきます。
◯ ワークショップでどのようなコンテンツをするのか
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◯ ワークショップを街にどのように位置づけるか
実はこうした考えはアクティブラーニングやPBLなどでも同じだと思っています。つまり、地域活性化のモデルや授業運営のためのSA制度などいろいろな取り組みをいれて良いもの(コンテンツ)にしていこうということだけではなく、それを(もし自分たちがいなくなっても)組織に、地域に、ひとつのカルチャーとしてどうやったら根付くのか?これは自分が関わっている案件も含めて結構、喫緊の課題なのかなと思っています。
というわけで、後期ゼミも引き続き、つくりながら考える、考えながらつくる、ことを意識して活動していきたいと思います。まずはこちら100日間楽しんでいきたいと思います。